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KRYSTAL-PHONO-GRACE

¥24,000 税込

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KRYSTAL-PHONO-GRACEは、グレース(品川無線)のトーンアームに適合した、オスのコネクタがケーブル側に装着されたフォノケーブルです。定番品の標準長さは1.2mで在庫しております。またもやニッチなケーブルを商品化してしまいました・・・

グレースのアームは通常のトーンアームと異なり、アーム側にメスのソケット、フォノケーブル側にオスプラグが装着されています。中古市場にはまだグレースのトーンアームが多数流通しているものの、その多くが発売から50年ほど経過しており、ケーブルの劣化がみられるもの、ケーブルが付属していないものも見受けられます。

グレースのアームの付属フォノケーブルはコネクタがオスメス逆になっているだけでなく、ピン配列が通常のメス型5pinDINプラグ型フォノケーブルと比較した場合、ピン配列がホットとコールド逆です。さらにややこしいのが、グレースのアームに取り付けるヘッドシェルのリード線の取り付けが、一般のヘッドシェルと比して左右逆で指定されており、この指定でリードワイヤーを結線(以下、グレース結線)することで、左右が正しく再生されます。

当ケーブルは、グレースのトーンアーム付属のフォノケーブルとピン配列を同じくして結線しています。すなわち、ヘッドシェルのリードワイヤーをグレース結線した場合に、左右が正しく再生されるよう、結線しています。もし、グレース以外のユニバーサルアームのリードワイヤー結線をしたヘッドシェルを取り付けることを前提とした場合、左右の識別リングを入れ替えてご納品しますので、お申し付けください。

当店でも年間数例、グレースのフォノケーブルの製作依頼があり、都度カルダスのトーンアーム内部に内蔵するためのオスソケット用パーツを取り寄せて、半ば強引にフォノケーブルのアーム側に取り付けておりましたが、そのオスジャックは本来アームの内部に仕込むためのパーツであり、金属カバーも付属しておらず、オスソケットの周りを熱収縮チューブなどで覆う程度しか加工の手段がなく、見た目的にも強度的にも満足いく加工ができずにいました。

グレースのアームのユーザーは日本国内に少なからずいて、フォノケーブルでお困りの方々がいることを私自身も痛感していて、またとあるプラグ業者が数年前、アルミカバー付きのオス5pinDINプラグを製品化していたのを知ってはいたものの、ここ数年あまりにやることが多すぎて、グレース用フォノケーブルの商品化になかなか手を付けられずにいましたが、この度、重い腰を上げてオス5pinDINプラグを入手。この度ようやくグレース用フォノケーブルを製作いたしました。

基本的にKRYSTAL-PHONO-GRACEは、既発売のKRYSTAL-PHONO 5pinDINタイプとアーム側プラグ以外、すなわちケーブルとRCAプラグは同じです。

ケーブル部分のKRYSTALは、鮮やかな青い被覆が特長の当店オリジナル2芯シールド2対ケーブル(計4芯)です。0.3スケアのFEP被覆銀メッキ銅撚り線を2本撚り合わせ(合計0.6スケア)、このツイスト線を銀メッキシールドによって強固にセパレーション。この2芯シールド線を2本内蔵した、外径4ミリほどの各芯2芯ツイストケーブルです。フォノケーブルとしての使用を主眼として開発されたKRYSTALは、MM/MCカートリッジを両方きちんと対応できるべく、、当店店主のノウハウを盛り込んだ設計によるケーブルです。どちらかというと、現代ソースの録音物のLPなどを得意とし、必要十分な解像度とレンジ感、そしてレコード盤に刻まれた音楽情報をできるだけ忠実にフォノイコへ伝送できるよう配慮したケーブルに仕立てています。KRYSTALは、投じていただいたお値段以上の音質を味わっていただきたいという、オーディオマニアの心が分かる店主ならではのケーブルです。

KRYSTAL-PHONO-GRACEは、外来ノイズの影響を最小限に抑え、ハムノイズの発生を最小限に食い止めるため、ケーブル部分のシールドは片端(フォノプラグのアース極)にのみ落とす方式を採用。ケーブルのホットとコールドは、シールドに保護されながら、シールドとはショートせずに、信号伝送のみに特化して結線しています。

RCAプラグは、これも国内ではおそらく使用例のないであろう、青アルマイトによるアルミカバーを纏った、銀メッキ電極仕様の特注RCAプラグを取り付けています。RCAジャックへはスムーズな挿し心地で、カバーの外径も小さいため、機器への抜き差しも容易です。

アース線は、FEP被覆銀メッキ銅撚り線を使用し、先端にはオリジナルの厚肉銀メッキ掛け内幅5mmのYラグを圧着。

さて、KRYSTAL-PHONO-GRACE音質の傾向は、これはKRYSTALシリーズに共通なのですが、微細なディテールを細く描く音像型で、繊細なニュアンスを表現するのに長けています。俗にいう写実系ですね。銀メッキの導体とシールド、そしてプラグの個性が織り成す調和によって、シャープでクリアな音色の傾向に仕上げました。

フュージョン、アコースティック系等、生楽器の演奏のリアルな質感を伴った表現力はもちろんのこと、空気感の表現も繊細に描ききり、エントリークラスからハイエンドまで、幅広いシステムにマッチするケーブルとなっております。

KRYSTAL-PHONO-GRACEは、グレースのアームをこよなく愛するユーザーの方に贈る、当店店主の思いを形にしたもので、アームの音色をリフレッシュしてくれる救世主です。

KRYSTAL-PHONO-GRACEは、全て私、オーディオみじんこ店主の荒川による手作業で製作しております。

このケーブルに限ったことではないですが、当店の手がけるケーブル類には完成後、当店保有のQBT処理装置にてQBT処理しております。そんな裏技ずるいと言われればそうなのですが、QBT処理をするとケーブルの音質が、数段グレードアップします。歪感が無くなり、音抜けが格段に良くなります。QBTは私のケーブル設計や組み立て技術とは関係ないところでの、当店の音質向上のリーサルウエポンなのですが、わざわざ莫大な金を払って購入したエージング装置、しかもQBT処理でしか到達できない音質向上効果があるのであれば、あとは処理装置を動かす電気代と装置に取り付ける手間がかかるだけ。やらないわけにはいきません。ちなみに、QBTしようがしまいが見た目は変わらないので、かけたケーブルにはお手製のQBTのシールを貼っていますよ。そのシールには私が記入した処理日の日付が記入されているので、この日付はほぼケーブルが出来上がった日と同じなので、お手にしたケーブルの製作日が分かります。

バランス仕様(5pinDIN-XLR)も、同額で特注製作が可能です。特に指定がない限り2番ホットで製作します。

できれば1.2mの在庫品を買っていただいたほうが、私としては助かるのですが、どうしても長さが1.2mで足りない場合、1.2m以外の製作も特注製作可能です。1.2mより短い分はお値段変わらず、1.2mよりも長い分は、24,000円に+10センチ延長毎660円の追加料金で製作します。

なお、KRYSTAL-PHONO-GRACEは旧型オルトフォンのアームには使えません。旧型オルトフォンのRMG-309や212、AS-212などは、グレースと同様にアーム側がメス、ケーブル側がオスの5pinDINになっており、位置関係的にはKRYSTAL-PHONO-GRACEがささるのですが、オルトフォンのアームの5ピンはピンの太さが太いので、KRYSTAL-PHONO-GRACEを挿し込んでもゆるゆるですぐに抜けます。旧型オルトフォンも最初期は7pinDINだったりして、さらにややこしいのですが。

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